AIのこと

2024年09月15日

朝晩は少し涼しくなってきましたね。日中は相変わらず暑いですが、それでも山の中はけっこう過ごしやすくなってきています。

まぁ、そのうち寒くなってくるんですけどね…。仕事がしやすいちょうどいい気温の時期なんて、一年でほんの一瞬しかないですしね。


それはともかく、今回はタイトル通り、昨今のAI(人工知能)について自分なりの考えなど書いていきたいと思います。

実は昨年の大怪我での入院中,、あまりに暇だったので当時話題に上っていたchatGPTをスマホで試していたんです。(もちろん入院中のスマホ使用は許可されていました)

で、色々質問したりしてみたのですが、そこで分かったのが「かなり間違いが多い」という事実。

いや、正確に言えば、マニアックな話題に関してはかなり間違っている時があるという感じです。

例えば、病院でかなり暇だったので、とある好きな作品の二次創作でも読みたいなぁと思い、「○○の二次創作で有名な人を教えて下さい」と質問したら、chatGPTが何人か有名(?)な小説家の名前を挙げてきたんです。

で、「え? このこの人って二次創作やってんの?」という人ばかりだったので、自分でネットで調べてみたんです。

でも、その何人かの小説家の誰一人として二次創作をやっているなどという話はなくて、じゃあ違う名義でやっているのかなと思ってさらに色々調べてみたのですが、一切関係性が見当たらないんですよね…。

なので、chatGPTに、「どこにも見当たらないのですが…」云々書いて問いただしてみたみたんです。そしたら、chatGPTが誤情報であったと間違いを認めて、その上で改めて数名の名前を挙げてきました。

新たに挙がった名前についても、その時点で個人的に怪しんでいたので、もう一度自分でネットを彷徨って調べてみたんです。そしたらやっぱり全然関係性が無い人ばかりで、「なんじゃこりゃ」と。

再度chatGPTに問いただしたら、「すみません間違いでした」と。で、まだAIは完璧ではない旨のことを言っていました。

間違いは誰にでもありますし、これから頑張ってくださいね。と返答してその話題は終えたのですが、個人的にはこれを機に現在のAIについてまだ完成度が低いのかな、という評価になってしまいました。

実際、その後に仕事の関係や、趣味などでかなり突っ込んだ質問をいくつかしてみたのですが、意外と上記のパターン(二度誤情報を答えて、最後にはまだAIは完璧ではない旨の謝罪)が何度もあったんですよね…。

なので、まだ発展途上の技術なのかなと。

ただ、それは全然良いと思うんです。これから精度が上がっていけば、とても便利で頼りになる技術だと思いますし、現時点でも特定の分野においては能率の効率化などでとてつもない成果を上げているわけですから、これはこれで世界を変える将来性があると感じています。

問題なのは(いつだってそうですが)、使う側のリテラシーとか使い方、距離感ですよね。

当たり前ですけど、どんな技術だって使う人間が浅はかであれば結果は誤った方向に向かっていくでしょうし、そもそもまだ出始めの技術で、使う側がよく分かっていないくせにいきなり100%信頼して使ってしまうというのはおかしいですよね。

なので、急に各所で使われるようになったAI要約とかはどうなのだろうかと思います。少なくとも自分はまだ自分で調べるようにして、AI要約は参考程度にしています。

使う側がAIについてあまりにも前提知識が無いまま普及しつつあるような気がするので、AIに関する大きな問題が発生したとしても、それはやっぱり人間側に責任があるのかなと思います。


もう一つ、AIの話題で無視できないものが。

…AIの学習に関して、芸術分野やエンタメ分野で問題視されていますよね。

俳優さんの顔とか、アーティストの声とかを無断で学習し、似たものあるいは「同じもの」を無断で世に出していしまうとか、あるいは絵描きさんの絵を勝手に学習して似た画風の作品を生成するとか、色々な問題が指摘されているようですね。それは小説の文体や音楽的表現にも言えることかもしれません。

生成系のAIについては、反対の声がある以上、これらの問題の議論を尽くしてから実装されるべき技術なのかなとも思います。


ただ、一方で思うことがあります。

顔や声についてはその人のアイデンティティに関わるような「その人自身のもの」であるので、それを無断で学習して勝手にそっくりなものが生成される可能性があるというのは議論の余地がないほど問題があると思いますが、その人が作ったもの(文章、絵、映像、音楽など)については、果たして顔や声などと同じように議論してもいいものなのだろうか…と、個人的に感じています。

自分の作品が勝手に学習されてしまうことに憤りを感じるのは分かるんです。似た作品が生成されて、それがネットに出回るというのは困りますよね。

ただ、これについてはAIだけに限った話ではないような気がします。

そもそも、作った作品をネット上に公開した時点で多くの人の目に触れるわけですよね。そうなると、例えば小説や絵、音楽について初心者の方がそれらを参考にして創作を勉強した結果として、似たような作風になるということがあると思いますし、またはネットで作品を見た人が「自分もこういう作風で作りたい!」と思って、似た作風あるいはそっくりの作風のものを作るということだってありえますよね。…というか、これって今まで普通に繰り返されてきたことなのではないかとさえ思います。

今、何かを創り出している人も、以前はネットなどで公開されていた作品を勉強の一環として真似てみたり、あこがれてあえて似た作風にしてみたり、といったことを経験してきた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

文体やストーリー、キャラ設定、絵の構図、人の描き方、配色、音色やリフ、歌い方などなど、あなたが今創っている作品の作風は、本当にあなたがゼロから自分で編み出した作風なのでしょうか…。

もちろん、だからといって自分の作品と誤解されるような作品が出回ってしまうのはおかしい! というのはおっしゃる通りだと思います。

ただそれも、AIだけでなく人間でも同じなような気がします。あえて誤解させるほどに似た作風で性的なものや暴力的なものを頒布する人もいますし、「パクリだ」と訴えられている人だって様々なジャンルでいますよね。だから、こういったことはすでに起きている問題で、AIに限った話ではないのではないかと。

そもそも著作権ってそのために生まれてきたんだと思います。

つまり言いたいのは、AIだろうが人間だろうが、度を越して似たものを作りだした場合は著作権に抵触するわけで、この問題に関してはすでに対処する土壌はあるのではないかということです。

当然、AIによる生成は短時間で大量に為されるので、著作権に抵触する作品を発見してから対処するまでに量的・時間的な問題は生じますし、誰を訴えるのか(生成AI作成者? 生成をAIに発注した者? それともAIそのもの? などなど)という問題もあります。

それでも、根本的に「AIだから駄目」という問題ではないというのは言えるのではないでしょうか。


もう一つ。

AIは過去に創作された作品を学習し、それらを組み合わせて作品を生成しているわけですよね。だとしたら、AIには過去に無かった新しいものを創り出す機能はないはずです。一見真新しくみえても、あれらは過去の作風の不自然な組み合わせであって、本当に新しいものではないと思います。

そうなると、やっぱり全く新しいものを創造するというのは人間にしかできないのでは。それなら、創作をしている人達が消えてなくなるということはないような気がしますし、むしろAIを置いてけぼりにするような創造をしてやろうじゃないかと思えてきます。

結局、本当の意味の創造って、周りがAIだろうと人間だろうと関係ないですよね。

たしかにすぐに真似されるかもしれませんが、それもまた人間もAIも関係ない話です。

プロで何らかの創作活動をやっている方にとっては、ライバルが突如として無限にも等しく思えるほど増えてしまって非常に厳しい状態かもしれませんが、ここでこそ本当の創造性が問われるのだと思います。頑張って新たな世界を見せて欲しいですね!


そして人工知能に関しての話題で、最後に一つ。

WEB版Nolaさんの「AI読者ネコ ヨミスケ」。この機能、すごいです。

やっぱりAIってものすごい可能性を秘めているな…。改めてそう思わされた機能でした。

ということで長くなりましたが今回はここまで。

また来月!





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